Story 03
農業への応用
技術支援で沖縄の農業を救いたい
私たち南開建設は公共事業として農地の開発を行っています。その事業に取り組む中で、県内の農業人口が高齢化と後継者不足により5年間で20%も減少していることを知りました。このままでは沖縄県の農業が衰退してしまうという危機感を感じ、農業の大規模事業化に向けたICT化を推進していく取り組みをスタートしました。
具体的には大きく分けて2つのことを行なっています。一つは、GPS搭載の大型トラクターを用いた農業受託作業です。
タイミングが最重要となる農作業で大型トラクターを用いることで大きな 圃場を短時間で作物に適した圃場へと仕上げます、GPSの測量データを用いてトラクターの運転もほぼ自動で行います
もう一つは、ドローンの技術を用いた農薬・肥料の散布です。従来は手作業 もしくはトラクターに農機具を載せて農薬散布をしていましたが、その方法だと時間がかかり小さな範囲しか農薬散布が出来ません。トラクターでの噴霧だと作業員が農薬を吸い込んでしまったりという安全面での懸念がありました。
また導入費や燃料などの運用費、作業のための人件費など、多くのコストがかかっていました。
ドローンを用いることで、必要なところに必要なだけの農薬を撒くことができるので、安全かつ短時間で効率良く農薬散布を行うことが可能になり、そうした問題が解決されます。
南開建設は農家の負担が大きな重労働作業を ICT の力で解決します
農地をデータで管理して、より効率的に
今後は、農業の「基幹システム化」を推し進めていきたいと考えています。これは、ドローン測量の技術を使って農地を空中撮影し、その画像データをもとにどこで何が作られているか、どれくらいの広さがあるか、各所がどのような状況になっているかなどを管理するという構想です。
農地をデータで管理することで、たとえば「この畑のこの区画でネズミの被害が出ているので、そこにピンポイントで殺鼠剤を撒いて対策をしよう」など、必要な場所に適切な処置をすることが可能になります。機材の調達やシステムの整備など、やはり導入にはお金がかかってしまいますが、この取り組みによって農作物が豊作になったり、作業コストを削減できたりすれば、最終的には利益を生み出すことができると考えています。